WCT News
上位陣続々敗退
 

昨日お伝えしたというか、予想したとおり、上位陣続々敗退。ワイルドカード大活躍の状況になっているトラッスルズのブーストモバイルプロ。常勝のトップ5でラウンド4に残ったのはケリーだけという、上位陣の皆様の惨敗ぶりなのです。

この惨敗の上位陣に共通していえるのは、波のコンディションとボード。ワールドツアーであのサイズ(2†3フィート)の波というのは実に珍しいし、彼らにとってはちょっと勝手が違う波。だから、普段はそういうスモールウエイブに対応するマジックボードは持っていない。で、今回彼らの多くが使っていたのがエポキシ系のフワフワ浮く感じの板。もしかしたらね、これが裏目に出てたかも。サーフィン軽く見えちゃうし、みんなにとってはいつもと違った感触だから。彼らがあんなに試合でエポキシ系の板に乗ってるのは、初めて見た。タジぐらいだもん、今まであの手の板で試合出てたの。

トラッスルズのあるサンクレメンテという町は世界的に有名なシェイパーもたくさんいる場所で、年に一度ここを訪れる選手たちは、ここでたくさんのシェイパーの板を試乗することが多い。特に、こういうスモールウエイブコンディションになると、彼らが常時使っている板ではちょっと取り回しが難しいと考えて、スモールウエイブ用の板を探したりする。で、何回か乗っただけの板で試合に出るか、しっくり来るのが見つからずに、手持ちの板で出るかって話になって、なんだか今回はそれがすべて裏目に出ている感じがするのだ。

明らかに板が合ってない感じだったのがタジとパーコちゃんとアンディ。みんななんかいつもの調子じゃなかった。聞いた話によると、アンディはここですでに22本の板に試乗しているんだという。22本って、どうやって乗るの? みたいな感じなんだけどね。で、それでもあのコンディションに合う板がなかったんだと思う。今日のアンディは、何をやっても様子を見ながら、って感じで、板を信頼して思い切り当てるシーンが見られなかった。彼らのレベルになると、ボードの価値は自分の思いっきりのラインについてくるか来ないか。思い切り当ててついてこない板はダメなわけで、様子を見ながら、なだめてすかしてのサーフィンで勝てるようなワールドツアーじゃない。

まぁ、それと同時にワイルドカードのレベルが高いっていうこともあったと思う。ラウンド4に勝ち上がったデーン・レイノルズもジョーディ・スミスも、来シーズンのクオリファイ確定の選手。デーンが「ワイルドカードにプレッシャーはない。プレッシャーはすべて相手にかかってるんだ」。と言えば、「優勝できるって自分で思わなかったら試合には来ない」、とのたまうジョーディ。精神面の強さもかなりのものだ。

例外はファニング。いつもの調子のファニングだったけど、デーンがそれ以上に良かっただけ。だから、この負けはそんなに引きずらないのだろうけど、嫌な感じなのはケリーが勝ち上がっていること。数字上はたとえこの試合でなにが起こっても、まだまだ独走に変わりはないんだけど、ガッチリ鍵がかかってた扉がなんかの拍子に鍵が外れて少し隙間が開いちゃった、って状況だから。でもって、そういう隙間があれば絶対にこじ開けてくるのが、ケリー・スレーターと言うサーファーだから。

今シーズンこの試合を含めて残り5試合。このワイルドカードの活躍が奇跡の逆転劇の始まりかもしれないし、シーズン終盤の逆転劇が起こったとすれば、明らかにこの試合がキーポイントということになる。

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