WCT News
最終戦終了後のワールドツアーゆく人来る人
 

波が徹底して協力的ではなかった感のある今シーズンのハワイ、トリプルクラウン。1年を締めくくるのにふさわしいサーフィンの聖地パイプラインでのWCT最終戦を制したのは、ファニングでも、タジでもケリーでもパーコでもアンディでもなく、オーストラリアのビード・ダービッジだった。そして、ハレイワのリーフハワイアンプロ、サンセットのオニールワールドカップ、パイプのビラボンパイプラインマスターズの3試合の総合ポイントで争われるトリプルクラウンのタイトルも、3試合を2位、9位、優勝と好成績でそろえたビードが手にした。

4日間をかけて行われたパイプマスターズのなかで、本来のパイプ、バックドアらしいエキサイティングなチューブの波は数本しか目にしなかったけど、それは誰の責任でもなく、自然相手のスポーツ、サーフィンが背負わなければならないリスクだ。

16人のワイルドカードが追加で入った64人の新しいヒートフォーマットと、それを短時間でこなすデュアルヒートシステム、マスターズ史上初めてパイプ、バックドアの隣のピーク、オフザウォールを会場に使うなど、生まれ変わった感じのWCT最終戦だった。

ファイナルデーの表彰式終了後、コンテストディレクターのランディ・ラリックとバーニー・ベイカーは例年のとおり、ほっと一息、終わった、という達成感というか、安堵感いっぱいの表情だった。それだけタフな選択を迫られた年だからだろう。

あの日にすべてを終わらせずに、ラウンド5から先はピリオド最終日の20日に入ってくると予想された波を待つ選択もあったが、彼らはそうしなかった。

バーニーは、「木曜日の波を待ったところでそれは確実なものじゃないし、きたとしてもサイズは小さいんだ。だから今日終わらせた。でも最低限、最後までサンドバーじゃなくてリーフで、あのリーフの上で試合ができたから、それはまだ良かったと思うよ」と言った。彼らのこのコンテストでの選択と決断は、結果的にはいつだって正しい。

さて、最終戦が終わって、トップ45の新旧交代メンバーも決まった。ワールドツアーから27人、WQSから15人、トラビス・ロギー、ベン・ダン、ティミー・レイズの3人のワイルドカードを加えた新しいメンバーには、ジョーディ・スミスやデーン・レイノルズのような、若いのにすでにワールドツアークラスの実力を持つ選手もいる。ポルトガルからは初のワールドツアー選手の誕生だ。何年もかかってようやくクオリファイしたティアゴ・ピレス。これでポルトガルのサーフシーンは一気に盛り上がることだろう。

ワールドツアーから去るのはフィリップ・マクドナルド、グレッグ・エムズリー、コリー・ロペス、ジョシュ・カー、トロイ・ブルックス、ショーン・カンスデル、マイケル・ロウ、オッキーなどの13人。ツアーにいて当たり前のような感じの定番選手の入れ替わりは、ちょっとさみしい。

全体的にだいぶ若返る感じのワールドツアー。ジョーディやデーンの持ち込む、新しいスタイルのサーフィンが、またひとつツアーをエキサイティングにしてくれることは間違いないと思う。開幕戦のゴールドコーストの波はチューブもアクションもある、オールラウンドな波。まずはその波でお手並み拝見といったところだ。しかもそこは2007ワールドチャンピオン、ミック・ファニングのホームブレイク。2008年も開幕からすばらしいドラマが展開しそうな予感だ。